歯科助手とは
歯科助手とは、歯科医院での雑務を担当する人のことです。
歯科衛生士のように診療の補助を行うことはできません。
診療に用いる器具の清掃や受付が主な業務内容になります。
取得していないと従事できないような国家資格は存在していません。
その代わり、
業務を行う上で必要となる基礎的な知識力を磨くために
設けられた日本歯科医師会認定の歯科助手資格制度があります。
これは、民間の専門学校などで定められた講習を受講した上で、
歯科医院での臨床実習を受けることで認定されるものです。
その後の試験は実施されておらず、講習だけで取得することができます。
講習の内容は、臨床概論や社会保険の概要や実務、
歯科事情、文書や物品の管理方法などです。
乙種第一・乙種第二・甲種の3段階に分かれており、
それぞれ、52時間・40時間・400時間の講習時間を修了することが義務付けられています。
資格を持っていることで有利に
これを持っていないと歯科医院での仕事に従事できないという訳ではありませんが、
持っていることで歯科医院への就職や転職に有利になると言われています。
また、何もわからない状態でいきなり現場に入ったとしても
専門的な用語などが身についているため、
戸惑うことなくスムーズに仕事を始めることができます。
受講のために必要な条件は定められていません。
講習を受けるためには、最寄りの都道府県歯科医師会へ問い合わせを行う必要があります。
また、この他にも民間の協会が主催している試験が多数存在しています。
株式会社技能認定振興協会が主催している技能認定試験は、年に6回開催されています。
その他にも、一般財団法人日本能力開発推進協会が認定している講習や
NPO法人医療福祉情報実務能力協会が認定している講習があり、
これらを修了することで仕事に従事するための技術と知識を持つ者として証明されます。
また、財団法人日本医療保険事務協会が実施する試験も存在しています。
歯科診療補助に特化した試験としては、
検定協会が認定している1級から3級までの試験があります。
歯科医療事務に特化したものとしては、
日本医療事務検定協会が認定している1級から3級までの
歯科医療事務検定試験が存在しています。
いずれも受講や受験を受けるために必要な条件は定められていません。
難易度はそこまで高くないと言われていますが、
試験によっては受験対策のための通信講座が開催されているものもあるので、
そういったものを受講しておくことで、安心して試験に臨むことができます。
種類が多いので、自分にとって必要な学習内容を見極めて選ぶことが大事です。