日商簿記

日商簿記とは

簿記は、言わずとしれた有名な資格。

簿記とは、簡単にいうと、「帳簿に記録すること」の略で、
購入した備品やかかった経費などを記録していくことをいいます。
これがいろいろ細かくて難しいんです。

簿記の資格を取得しようとする人は、会社の経理を目指しているのかな?
と思われがちですが、簿記を修得することで、
会社が現在どのような経済状況になっているかを理解し、
問題がある場合はどこを打破していけばよいのかということを分析する計数感覚は、
どのような仕事をしている人にも求められるスキルだと思われます。

また経理だけではなく、総務や会計士、税理士の資格取得にも活かされるスキルとなっていますので、
まずは足掛かりとして、日商簿記を習得するのもいいでしょう。

日商簿記のメリット・デメリット

計数感覚を鍛えるのに、簿記はとても有効です。
昔は、簿記の資格を持っていれば、
就職や転職にとても有利だといわれていました。

しかしこれだけ不況が続き、雇用が縮小している状態だと、
就職ならまだしも、簿記を持っているからといって、
いきなり未経験の部署に転職できるかというと、
それはちょっと厳しい、といわれるようになってしまいました。

ですが、簿記の資格を持っているということは、
前述したとおり、直接それが仕事の役には立たなくとも、
ある程度の係数感覚を持っているという証明になりますので、
そういった意味では、転職や就職に役立つと考えてよいのではないでしょうか。

簿記の知識は、会計事務所で働くうえでも重要な条件となっているのはご存知でしょうか。

多くの会計事務所では会計士の資格取得を目指しながら働いている人も多く、この求人サイトのように応募条件として簿記の資格を定めているところも多いです。
会計事務所の求人だけではなく、税理士事務所の求人や未経験OKの求人など士業のスペシャリストの仕事を探しやすいサイトとなっているので将来会計士・税理士を目指す方はチェックしてみましょう。

ここまで簿記検定のメリットやデメリットを説明してきましたが、デメリットを上回るメリットがたくさんあるので、取得しておいて損はないということです。

簿記検定の費用、レベル、合格率

簿記検定にはいろいろな種類があるのですが、一番メジャーで取得する人が多いのが、
「日本商工会議所」が主催する「日商簿記」です。

開設以来50年以上、人気のある資格上位の座を維持しています。

日商簿記は3級、2級、1級とあり3級に合格したら2級、
2級に合格したら1級という形でステップアップしていきます。

受検費用も級に応じてステップアップし、3級が2,040円、
2級は4,080円、1級は7,140円となっています。

それぞれの級に合わせたレベルを見てみると、2級は財務担当者に必須の基本知識が身につき、
中小企業の経理に役立つ知識を習得していることが条件となっています。
2級は高校程度の商業簿記や工業簿記を習得していること、
1級は大学程度の商業簿記や工業簿記、原価計算や会計学を取得しているのが条件です。

気になる合格率は、級が上がるにつれて難易度も上がっていくのは確かですが、
かなりばらつきがあるようです。
例えば3級の場合、第110回試験の合格率が58.3%であったのに対し、
同じく3級の107回の試験では、合格率がなんと13.7%。
同じ出題範囲でこの差はかなりのものです。

ですが、努力をきちんとすれば、決して合格できない倍率ではないでしょう。

簿記検定はキャリアアップ材料としても◎

日商簿記は、独学でチャレンジして合格している方もたくさんいらっしゃいますが、
その分スクールや通信教育で学んでいる方も多いです。
教育訓練給付制度の対象になっているのも、その理由のひとつかもしれません。

また、簿記のスキルは前述したように、会計士や税理士を目指す場合の資格試験範囲でもあるため、
早めに勉強しておくのは対策としていいことでしょう。