音楽療法士という仕事
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、音楽療法士という仕事があります。
この仕事は音楽の力を利用し、心身に障害をお持ちの方々にリハビリを行うという仕事です。
医療施設や学校などで働いており、音楽を利用して心身の治療を行っています。
公的な資格ではありませんが民間資格として注目されている音楽療法士、この資格を得るためにはいくつかの条件が必要です。
この条件を満たしていない限り、この資格を取得することができません。
まず必修講習会を受講しその後の音楽試験を受験すること、音楽療法関連分野について18単位の取得がある事、臨床経験がある事、さらに学会参加など200ポイントを取得すること、などが必要となります。
必修講習会の音楽試験はピアノ実技と音楽理論で、音楽療法関連分野についての臨床経験は、この制度の申請を行う時点で、臨床経験が5年に満たない人、音楽を利用した臨床経験が2年に満たない人は臨床経験を積む必要があります。
音楽療法士になるために必要なこと
最近は専門学校等に音楽療法士になるための科を持っているところがあります。
こういった学校に行くことで音楽療法について高い知識を得る事ができます。
通信教育ではどうなのか?というと、日本音楽療法士学会の認定資格については通信教育がありません。
しかしその他の団体の中に、国内外で音楽療法士の通信講座を行っているところがありますので、通信講座がいいという方はこうした別団体での取得を考えるといいでしょう。
単独での資格ではなく他の資格と共に活かす
音楽療法士そのもの、単体での仕事というのは少なく、通常、他の資格をもって複数の資格を活かすような形で就職することが多いです。
特に多いのは、心理カウンセラーなどの資格をもちその上で音楽療法士の資格、指導能力を活かすという方法です。
医療、福祉系の仕事が可能となりますが、音楽療法士と心理カウンセラーなど、いくつかの資格を複合的に利用して就職する事を考える方がいいでしょう。
医療分野で活躍するためにも、心理系の勉強をしておくことが大切となり、心理療法など医療分野に就職を考えている方が音楽療法士の資格を取得されることも多くなっています。
音楽の知識だけではなく心理系の知識があってこそ
音楽の知識があるというだけでは医療分野に活かすことはできません。
心理療法に関する知識を勉強していることで始めて音楽療法士という仕事が成り立ちます。
音楽が持っている癒しの音や、心を安定させることのできる音楽がどのように心へよい影響を与えるのか、こうした知識、仕組みをしっかり理解しておくことが必要です。
深い音楽知識と心理知識があってこそ、音楽療法士という仕事が成り立つのです。
短い期間で取得できる資格ではありませんので、長い目で見て必要な資格を一緒に取得されるといいでしょう。